本ブログで本のレポートを記すのは初めて。
あらすじは諸氏の読書意欲を阻害させるので、Amazonの紹介文のみ掲載しておくことにしよう。
昭和36年。放課後の用務員室で子供たちに勉強を教えていた大島吾郎は、ある少女の母・千明に見込まれ、学習塾を開くことに。この決断が、何代にもわたる大島家の波瀾万丈の人生の幕開けとなる。二人は結婚し、娘も誕生。戦後のベビーブームや高度経済成長の時流に乗り、急速に塾は成長していくが……。本屋大賞で2位となり、中央公論文芸賞を受賞した心揺さぶる大河小説、ついに文庫化。
ここではとどめておきたい文章を残しておくことに。
「誰の言葉にも惑わされずに、自分の頭で考えつづけるんだ。考えて、考えて、考えて、人が言うまやかしの正義ではなく、君だけの真実の道を行け」
「時は流れる。朽ちる命と、育つ命と、そのすべてを一緒くたに飲み込んで」
「山深い里の夜、今となっては旧友のような孤独とよりそって千秋は眠りについた。」
「教育は、子どもをコントロールするためにあるんじゃない。
不条理に抗う力、たやすくコントロールされないための力を授けるためにあるんだ…。」
「一つわかったことがある。どんな時代のどんな書き手も、当世の教育事情を一様に悲観しているということだ。最近の教育はなってない、これでは子どもがまともに育たないと、誰もが憂い嘆いている。もっと改善が必要だ、改革が必要だと叫んでいる。読んでも読んでも否定的な声しか聞かれないのに最初は辟易としたけれど、次第に、それはそれでいいのかもしれないと妻は考え始めたそうです。常に何かが欠けている三日月。教育も自分と同様、そのようなものであるかもしれない。欠けている自覚があればこそ、人は満ちよう、満ちようと研鑽を積むのかもしれない、と」


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